2011年5月12日木曜日

Uncle Funky コーネル・デュプリー逝く!

R.I.P.Cornell Dupree (1942-2011 )


Night Fever: The Versatile Sessions




5月8日、コーネル・デュプリーが亡くなった。

肺気腫を患っていたそうで、公式サイトには
3月に行われたベネフィット・ライヴの模様がアップされている。

http://www.cornelldupree.com/

工事中ばかりのコンテンツが悲しい。

B.B.はさみしいだろうなぁ。モリシゲみたいに
送るばかりの立場になってしまった。


1998年発表のアルバム・タイトルは『Uncle Funky』だったが、60年代以降の豊潤なソウルの歴史そのままみたいな人である。

ブラック・ミュージックのエッセンスを
すべて体現しているようなギタリストだ。

その足跡を追えば追うほど、失ったものの大きさに胸が痛む。

スタッフガット・ギャングでの活躍は言うまでもなく

ダニー・ハザウェイ「ライヴ」(72)










キング・カーティスのフィルモア・ライヴ (71)




キング・カーティス・バンドの一員としては
サム・クックのハーレムスクウェア・ライヴにも参加しているんですよねぇ。
ルー・ロウルズ「At Last」(89)ではローウェル・フルスンの「Room with a view」を。


アリサの「YOUNG GIFTED AND BLACK」(72)


ブルック・ベントン「レイニー・ナイト・イン・ジョージア」の
イントロのギターも彼!(写真はRhino盤)


最近ということであれば、
マライア・キャリーの『エモーションズ』(91)にも参加している。

アレサ・フランクリンを支えたギタリストとして
マライアのアルバムに呼ばれたということだったらしい。



彼のソロで1枚といえば、やはり
コーネル自身の代表作『Teasin'』(72年=この年は豊作!)

テキサスらしいキレ味と乾きの中にも
彩り豊かなギターワークが印象に残る。
これはジャケットも含め、名作!


夏に発表が予定されている遺作は
これを超える出来栄えと聞いている。
でも、やっぱり本人のライヴが聞けないと寂しい。

今はただ。ありがとう、アンクル・ファンキー!

2011年5月9日月曜日

ブルース婦人部 新ブログ始動!

私もメンバーの一人である
ブルース婦人部のサイトが
ブログとして再スタートしました。

どうぞこちらもごひいきに。

  http://homesick-record.blogspot.com/

部長、という話もあるけど
特に普段は何もしてないっす。

そもそもこの集まりは、
基本的に
集まっては、飲み、
ブルースやソウル、あるいは芸事の話題をオカズにして
おしゃべりしているだけ、というもの。

とは言え、ブルース界では
稀少な(貴重な)女子、いえ、婦人ですから
ただ、のんべんだらりとしているわけではありません。

たまに、これは! と思うものがあれば
全力と言わないまでも、9割程度の力で応援します。

せっかくだから
何かまたやりたいのですが
それは追々、ということで。

とりあえず、ご覧ください。
入会も歓迎です(婦人部といいながら性別問いません)

春の備忘録: 岡本太郎展

やっぱりどこかハイになっていたのか
動かずにはいられなかったのか
震災後、本当にいろいろな所に行き
いろいろな人に会った。

その中で、書いておかなかったことを記しておきます。

○ 岡本太郎 展

竹橋・東京国立近代美術館
http://taroten100.com/index.html

生誕100年を記念した展覧会も本日で終了。

まっすぐ、真剣、120%。
NOと言うこと
NOと言われることを恐れない強さ。

進歩の意味が問われている今、
生きていてほしかった人の一人だった。

絵画では、赤 にくぎ付けになった。
<痛ましき腕>の大きなリボンには、息を飲んだ。
真紅、とはこういう色を言うのだろうか。

そして東北の祭りを撮影した映像。

放送されていた「今夜は最高!」での
タモリとのやりとりが
最高だった。

「何だ、これは!いったい! っていうのが」
というタモリに
「いったい、はいらない。何だ、これは!」

余計な言葉
つい、くっつけてしまうんだよなぁ。
あ、このブログもか。
ライターとして、少なからず衝撃だった一コマ。

きれい、キレイ などという表現は、卑しい
という発言も、小気味よい。

今の時代に放ちたい言葉だ。

太郎氏には、そんなこと言ってない!
と怒られそうだが

野放図、無秩序、破天荒、支離滅裂、
脈絡がない うさんくさい、いかがわしい

そんな、あれやこれやが
世の中のどこかに、あってほしい。

ブルースだなぁ。

対談。You Tube にありましたので、参考に・・
http://www.youtube.com/watch?v=_lX1QtO2v90&feature=related

◆ TAROの塔

NHKで放送されたドラマ『TAROの塔』はDVDの発売が決定した。

TAROの塔 [DVD]

サントラには美輪明宏さんの歌も収録されている。
配(くさかんむりに配)島邦明さんて、「世にも奇妙な物語」も担当しているんですねぇ。




イメージと乖離するのでは、と
少々心配だったが、太郎役の松尾スズキも
かの子約寺島しのぶも、適役だったと思う。

いっとき、かの子に相当入れ込んでいた時期があった。

多摩霊園のお墓に
薔薇の花束を抱えてお参りしたこともある。
かの子は、土葬だった。
ダンナの岡本一平と愛人の新田によって
東京中のバラの花と共に葬られたと、
これは寂聴さんの本で読んだ。
だからバラの花を買っていった。

土葬ということは
かの子の肉体が、今、この土の下に居るのだ。
お墓を前にして、しばし呆然としたものだった。
そんな場所に立つには、
ちょっとしたバラの花束など
小細工が丸わかりなほど、無防備だった。

墓域そのものは、
一平、かの子、太郎、敏子さんが
まるで同じ部屋でくつろぎ、語り合っているような
(実際はそんな場面はなかったが)
オープンで気持ちのいい場所なんだけど。

かの子のように、まっすぐに
愛する人、信じるものに情熱を注いで生きよう
欲から目をそらさずにいこうと
思ったのだが、
なんだ、やっぱり、この体たらく。

そして、もしかしたら私もそのくらいで
死ぬのではないかと予想していたのに、
とうに、かの子の年齢を超えてしまった。

かの子の生涯を知るには、やはり
瀬戸内寂聴さんの『かの子繚乱』がおすすめ。
ぼろぼろになるまで読んだ。