2011年4月23日土曜日

コンピュータがなくても創る、マイクがなくても歌う

土曜日。雨。
予報どおりとはいえ、なんとなく冴えない。

昨夜は、帰ってきてメールの返事など書いて
ごはんを食べ、ちょっと横になったら
そのまま寝てしまった。

失態。

夜中に一度目が覚めて、こりゃいかんと思ったが
結局また寝てしまった。


昨日は、編集者の先輩とお会いして情報交換させていただいた。
東北の書店も200店以上が災害を被り、営業が出来なくなっていること。
営業利益が4月はもっと落ち込むであろうこと。
インク、紙の問題はいわずもがな。

どこに行っても良い話は聞こえない。
そんな中で、編集に関わってきた者として何を作っていくのか。

これからは編集という技術があるというだけではだめ。
提案していかないと。

当たり前だが、その言葉がががんと重くのしかかる。

一時、紙不足だ。だから電子出版だ!という声もあったが
紙とネットは「VS」ではないと思う。

音楽でいえば
この店のスケジュールを見たい
アーティストの情報を知りたい
近々のライヴ情報を速報したい

そういう即時の行動力にネットは結びつく。
一方、ぱらぱらとめくりながら
へぇ、こういうこともあるのか
いつか買いたいな、いつか行きたいなと
俯瞰した上での、夢や、潜在的な行動力を後押しするのは
紙媒体の力だと思っている。

むしろコンピュータがなければ
創れないメディアは、メディアではない。
手書きでも、切り貼りでもいいから伝えたい。
それがメディアの姿だろう。

マイクがなくても歌う。
それが歌うたいだ、と
飛躍かもしれないが、そう思うのだ。

じゃあ、何をするのか。

何をするのかは見えているのに
一歩、二歩が踏み出せず
くすぶっている自分が情けない。

でも、がんばろう。

◆ ヘッドフォンで聴くHow Blue Can You Get

先日、
息子(又の名を研究員)が、
「シンディ・ローパーのHow Blue Can You getがやばいっす」
と、ヘッドフォンを持ってきた。

特に後半のブラス・セクションの音がやばい(表現はそのまま)

とのこと。
これで聴くととにかくすごい、と
あわせてSONYのヘッドフォンも奨めてくれた。
買ってあげましょうか、と言われたが、8000円くらいするようで
さすがに「いいよ~」と丁寧にお断りする。

なんとなく照れくさくて、その場をおさめたが
昨日、ヘッドフォンできいたら
確かに音質というのか、漲るエネジーが素晴らしい。

気持ちもアップした。

彼らは、現代の音楽に生きている。
でも音楽に限っては
古い時代に創られたものだからといってが臆する必要はない。

今まで聞いてきた素晴らしい音楽を引き継ぎ
進行形の夢と共に生きていってもらいたい。
それも私たちの一つの仕事なんだろう。

2011年4月20日水曜日

マジック・サムと過ごす内勤の一日

本日は内勤作業。当面の〆切に追われているわけではないので、
メールをあちこちに送ったり、
戻ってきた原稿をチェックしたり、
あとは恒例の、ゴミ捨てと、捜し物(!)

最近、再び、マジック・サム『ウエスト・サイド・ソウル』を愛聴している。


今年になって発表された

<1967 年オリジナル・アナログ・ステレオ・ミックスをマスターにしての新装CD 化が実現!>
という、うたい文句の盤だ。




こういうコピーにはつい警戒してしまうのだが
これが聞いてみたら、これが目が覚めるよう。


マジック・サムの持つ、空に向かって放たれるようなエナジーが
ますます輝いて見えた。


マジック・サム大好きだったけど、もっとスキになったよぉ。
どうしてこうも彼のギターは色気たっぷりなのだろう。


これ聞いてもまだ、ブルースは暗い、古臭いと思う人いるのかなぁ。


1969年に亡くなったとき、32歳。
もう、ホントに、なんで死んじゃったんだよ~。
(この年に亡くなった人に、ブライアン・ジョーンズがいる。

翌年にジミヘン、ジャニス)







ロバート・ランドルフ延期!

会社で今日、チーフ?が
You TubeでBetty Lavetteを見ていた。
ずっと前から歌っているよね、と言われ年齢を調べたら
1946年生まれだった。
16歳のころから歌っていることもあり
まだ、そんな年齢かとの印象である。

ベティは昨日、ライター関連が集まったとき
ちょうど、ライヴを観たい!と話題にのぼった一人。
フジロックには来ているけど、都内の公演はまだ実現していなかったような。

で、さてこれから、予定されている中で気になるのはと調べていたら、
あらら
ロバート・ランドルフ延期かぁ~~!

BLUE NOTE TOKYOでは

5/3、4と7、8 STAX! feat.Steve Cropper,Eddie Floyd
14、15、17~19  Joe Sample・・・というよりC.J.Chenier、山岸さん!

Billboardでは

4/22~24 Zapp (シャーリー・マードックが久々に観たい!)
5/4、5  カサンドラ・ウィルスン

他にブラック・ミュージック以外で
細野さん、ムーンライダースなどもあり
いやはや、ライヴのスケジュールばかりが埋まっていく。

一時に比べ
もろもろの仕事が一段落し
さほど忙しくないのはやや心配ではあるが
忙しければ忙しいでライヴには行かれない。
まぁ、今はそういう時期と思い、ありがたくライヴに参りましょう。

このブログにも、もう少し日々の雑記も綴っていくことといたします。

2011年4月19日火曜日

来たぜ!ジョニー・ウィンター  0413

4月13日
Zepp TOKYOでジョニー・ウィンター来日公演初日を観た。


震災後、初めてのお台場。夕陽がとてもきれいだ。
21年前、ウキウキして向かった豊洲で
地下鉄の改札を出たら、そこに中止の文字!
あのときのショックは一生忘れない。
そして、また今度もベイエリア。
りんかい線から地上に出ても中止の文字はなかったけれど
本当に来てくれるのかとドキドキである。


早めに会場に着くと、やってくるのは男・男・男。少し、女。
まぁすごい男子率だわ。


その野郎ども(失礼)が、1階のフロアを埋め尽くす。
ステージの背面には、シンプルに<JOHNNY WINTER>の文字。
会場にはブルースが流れているが
1曲終わりそうになるたびに、待ちきれないぞとばかりに
うぉーという歓声があがる。


そしていよいよ、3ピースのバンドが登場!
爆音だぞっ!と思っていると
意外とあっけなくジョニーが出てきた。
噂には聞いていたが、歩き方は67歳にしては
ひょこひょことした感じだ。

あのアニキ!な感じは薄れたが
センターの椅子に座り、ギターを持つと
おぉ「ハイダウェイ」だ。
ギターもいいじゃないの!

続いて「Sugae corted Love」
会場の音のバランスがあまりよくないため
ジョニーの歌声が聞こえにくいのが残念だが
飄々とした感じはまぎれもなくジョニー。

ジョニーが目の前にいる!
しかも、こんな状況の中、とうとう実現した!
あきらめなかったM&Iさんにはそれだけで感謝である。


「ジョニー・B・グッド」「グッドモーニング・リトル・スクールガール」などなど
ジョニーは曲の説明もほとんどせず
なんのメッセージも入れず
次々に曲を繰り出してくる。
マディのということで始めた「Mojo Workin'」では
カウント、One Two Three Four!まで数えたのに
ちょっとびっくりしたけど!

「It's All Over Now」を演奏し終えると
あっさりと引っ込んでしまう。
あれれ。と少々とまどっていると
なんと!ファイアバードをぶら下げて(そう抱えてではなくぶら下げてが近い)
また出てきた。

どよめく会場。

そして慣れた調子で椅子に座ると
わわわ、スライド!「ダスト・マイ・ブルーム」だ!

もう私はここで、バンザーイ!の状態でした。

正直言ってそこまでは、ジョニーに酔っていたとか熱狂していたというより
見守っていたという感覚が大きかった。
一挙一頭足を見逃すまい
目に焼き付けておこう、という気持ちだった。

だが、この「ダスト・マイ・ブルーム」には
椅子から10センチ飛び上がらんばかりの衝撃を受けた。
このぶっとさこそ、ジョニー・ウィンター。
圧巻というしかない。

ファイアバードではもう一曲「ハイウェイ61」を。
この曲でも圧倒的な根っこの太さを見せてくれた。

ジョニーは座ったままだし
煽るとか、飛び跳ねるとか
そんな演出とは無縁の、あっさりしたステージだったが
確かなものを見た! そんな満足感があった。

隣で見ていた
久しぶりにブルースのライヴに来たという
人形作家の石塚公昭さんも喜んでいた。


ありがとう、ジョニ-!
体を大切にして一日でも長くギターを弾き続けてください!






おめでとう 第10回!横浜ジャグバンドフェス

4月9日。今年で10回目を迎える、横浜ジャグバンドフェスに行ってきた。

2002年1月あの寒い日の14組から始まり、
今では全国から50バンドあまりが集まるイベントに!

今年は悪天候のため、ビブレ前の野外ステージが中止になってしまったのは残念だったけれど、
その分、Stoves、本多劇場、Thums'Upに、密度が集約された感じだった。

チビッコ・ウォッシュボーダーをくわえた
ファミリー・バンドなんかもあって
この世界、綿々と続いていきそうな予感。

いつもどこでライヴをやっているの?と思うほど
皆それぞれに味があるのだが
今、実力もあれば勢いもあるのは
コックさんスタイルでおなじみ
Little Fats & Swinging Hot Shot Partyかもしれない。
(人がいっぱいで写真撮れず)


おなじみらしい、若いファンも多かったけど
わかるなぁ。
その傍らでバブス・ゴンザレスといった
なかなか私の好みをくすぐる名前も飛び出し
ひとり、にんまり・・・。


ジャグ、ウォッシュボード、ハーモニカ・・・
ジャグ・バンドに不可欠な楽器は数あれど
いかようにも姿を変えられるのもジャグ・バンドの良さ。
それに加え、笑いあり、芸の披露ありと
まさにライヴ最高!のスタイルであることは間違いない。


お酒OK、会場のハシゴOKの自由な雰囲気も手伝って
出場者もお客さんも楽しそうなこと。


圧巻だったのは
本多劇場でラス前を飾った、伝説のザ・ブタメガネだ。
何年ぶりかでの再結成、
一夜限りのとなるのか知る由もないが
とにかく久しぶりのステージは、ぶっちぎりの盛り上がりだった。




鬼頭つぐるさんは、相変わらず渋かったし
鍵屋“カーギー・ホーマイケル”鍵助のハーモニカは暴走し・・写真下(笑)
お疲れの中、テツさんのボケツッコミも絶妙であった。



ご存じ、ムーニー親分率いる MAD-WORDS !とセッション


             「ウッドベース・サミット」。ウッドベースは皆、出たがり、ということに。
            ご存じ、音楽評論家であり、ジャグ・バンドのメンバーでもある
小川真一さんによる「ジャグ・バンド講座」。
MAD-WORDSのYONOさんが大切にしているこのジャグは
故・フリッツ・リッチモンドから譲り受けたもの。



       それぞれのパートのプレイヤーが数人ステージにあがっての
     ハーモニカ・サミット、ジャグ・サミット、ウォッシュボード・サミットなど
     ジャグ・フェスならではのなんでもありの楽しさだった。
     バンドの名前が次々に出てきてたけど、来年はなんかプリントとか
     スクリーンがあるといいなぁ。ぜいたくかなぁ。